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改修前は閉塞的な印象があったエントランスホールですが、
構造躯体の掛けかえと正面窓を追加したことで開放的な空間に。
さらにエントランスホール奥には薪ストーブも新設。
薪ストーブはブルナー(ドイツ)のアイアンドッグNo.7を採用しました。 「愛犬」をモチーフにデザインされた脚部はしっかりと地面に踏ん張り安定性を保ちながらも、可愛らしさも兼ね備えたタイプです。
背面の大谷石とのバランスを考えてこの商品を選定しました。
 
 
                
                エントランスの吹抜 
              
 
               
 
                
                キッチンの背面ニッチ飾り棚 
              
 
              
 
                
                エントランスホール奥の薪ストーブ 
              
 
             【リビング・ダイニングスペース】
 
 
                 
 
                 
 
                
               薄暗く、どんよりしていたお座敷部分も、 
             
 
             
               大きな窓を追加することで明るく開放的な空間に。 
             
 
              
 
                
 
               
               リビング南面の窓には木造内窓を採用。 
             
 
             
               断熱性も向上され、デザイン性も向上しました。 
             
 
             【パッシブ冷暖】
 
 
                リビングスペース奥にはパッシブ冷暖の本体が設置されています。
                エアコン1台で床下全体を温めるシステムです。 
              
 
              
                収納横のガラリ内部にエアコン本体を設置しています。 
              
 
               
 
                
                エアコンが吹出した温風は床下を通り、床面に設けられた吹き出し口から室内へと届きます。 
              
 
              
                床下から室内全体を暖めるので、エアコンの温風を直接体に受けることなく、床面全体がほんのり暖まります。エアコン1台で室内全体が暖まるように設計されているので、輻射暖房の心地よさと省エネルギー性を兼ね備えた暖房システムです。 
              
 
               
 
                
 
               HANAREYAMA STUDIO
Data
設計・施工:軽井沢建築社
所在地     :長野県北佐久郡軽井沢町
規模      :木造2階建 改修工事
延床面積    :150㎡程度
撮影      :大槻茂
竣工年     :2020年
 
 新しいオフィスの移転先に選んだのは築後300年以上を経過した古民家。江戸時代に牛舎として建てられ、蕎麦屋、居酒屋を経ながら時代と共にその姿を変えてきたそうです。
軽井沢の町と共に歴史を刻んできた建物ですから、安易に解体して建て替えるのではなく、構造・断熱・意匠を現代版にアップグレードし、今後も住み継ぎ、使い継げるように再生することをテーマに掲げ、あえてフルリノベーションという難題に挑みました。
 工事の過程では、床下の結露、建物の傾き、柱の腐食など困難の連続でしたが、住宅医としてのノウハウを活かし、軽井沢の優しく美しい四季に呼応しながら、時には厳しい寒さや高湿度へ対応できる高性能スペックのオフィスへと進化させることができました。
 
 
                